2024 0417 0122

思い描いていた結果が得られなかったときに孤立が始まり、大きな苦しみがそれに続く しばらくしてやっと上を向ける日がやってきたと思えば、また絶望し、孤立が始まる 生きるってそれの繰り返しだな、ほんとうに この山と谷の連続がどうにも心地良く思えてき…

2023 0914 2235

一週間分の野菜を詰め込んだレジ袋を両手に提げて突っ立っていた 昼下がりの入道雲がやけに大きい 遠くで車の走る音が聞こえる、近くで誰かの歩く音が聞こえる。青い空から灰色の雨粒が降り注ぐ タクシーに乗り込むとすぐに止んだ。車内に流れるラジオが心地…

vol.3『イェーイ 君を好きでよかった』

〜 これまでのお話 〜 vol.0『初・アフリカの記録』 vol.1『さすらいもしないで このまま死なねえぞ』 vol.2 『夕暮れが僕のドアをノックする頃に』 足を止めたら沈んでしまうから 1時間遅れて出発したバスは予定通り7時半にブルームフォンテーンに到着した…

vol.2 『夕暮れが僕のドアをノックする頃に』

〜 これまでのお話 〜 vol.0『初・アフリカの記録』 vol.1『さすらいもしないで このまま死なねえぞ』 名古屋→大阪→香港→ドバイ→ケープタウン 地元の駅を出発してから約一時間ほど電車に揺られて名古屋に着くと、大阪行きのバスに乗り換えるために小走りで太…

vol.1『さすらいもしないで このまま死なねえぞ』

はじめに 「一人でアフリカに行って、一体何をしていたの」と聞かれましても、特に何もしていなかったので返答に困る。たいてい「なんもしてないよ」とだけ答えて、ヌメーッと会話を終わらせる。 世界中どこに行っても、私がすることといえば《散歩・雑談・…

vol.0『初・アフリカの記録』

東南アジアの旅から帰国してすぐに、「ゆくゆくは身ひとつでアフリカ大陸を縦断したい」と思った。体力不足のせいで満足のいく旅ではなかったけど、それでも一ヶ月間特に大きなトラブルもなく、ちゃんとところどころで「沈没」もして、ほぼほぼ思い描いてい…

2022年 夏が終わる

2022 0803 2120 お昼の情報バラエティ番組を垂れ流しながら黄金芋のバター焼を大量に作ってちょっとだけ文章を書いてぬるくなったソイラテを飲んだ ワイプに映る芸能人の顔が引き攣っている カラフルなテロップと陽気な効果音 エアコンの音、そして雨上がり…

2022 0507 2139

男性用ドミトリーの掃除をしていたら、真っ黒に焼けた肌にサングラス、半袖短パンという出立ちのお兄さんが出掛けていった。しかしすぐに戻ってきて、少々はにかみながら「はやる気持ちを抑え切れなくて、日焼け止め塗るの忘れてたよ、こんな真っ黒でも日焼…

2022 0415 2221

『XXさんとこの息子さんの奥さんがね、「お宅の梅の木の枯葉がうちのベランダまで飛んで来るので、業者さんを呼んでおきました」と言ってね、後から業者さんが来てね、こんなふうに梅の木を切ってしまったんだよ。お母さんが大事に育てていたハーブも一緒に…

2021 0625 0115

近頃涙を流さなくなった。正確には泣きたい気持ちに駆られても、以前のように感情に任せて豪快に泣くことができなくなった。今朝は夢見が悪く、良く晴れた日曜日の朝だというのに目覚めの気分は最悪だった。カーテンの隙間から漏れ出る光が妙に眩しく感じら…

2021 0624 0003

いつもは普通の、黄土色のモーウィを買うのだけど、今日は白いモーウィがあったからウキウキしながら購入した。「白モーウィはアク抜き不要!クセのないサッパリとした味が特徴!」と書かれた店内POPを見て初めてモーウィを調理する際に下処理が要ることを知…

2021 0527 0533

眠れない夜につらつらと考えていたこと:後期から一年間休学しようかな というようなことをここ最近ずっと考えている。 学問を究めたところで人は救えない、自分すら救えないのだから、ということをうっすらと理解し始めた頃から自分がいま何をやっているの…

2021 0516 0103

「一瞬、私は幼い頃これと同じ光景を見たことがあるような気持になり、なんともいえぬ懐かしさに恍惚となった」:チェーホフ『中二階のある家』 夕暮れ時の海辺を歩いていると不思議とこのような感覚に包まれる。山に囲まれた町で生まれ育ったから幼少期に海…

2021 0103 2342

あけましておめでとうございます わざわざ一年を振り返ったり目標を掲げたりするまでもなくこれまでもこれからも無為の日々を見送るだけです 振り返りとは、終わってから行うから振り返りなのであって 12月31日に2020年を振り返ってしまったひとはやり直し!…

2019 0312 0655

田舎の真夜中。窓を開ければ虫の音、閉めれば無音。音のない世界。最近、布団に入ってもなかなか寝付けない。眠くならないわけではない、ちゃんと眠い、なのに眠れない。暗闇の中で目を閉じると「お前には何もない」という声が聞こえてきて不安になる。そう…

突然のスコール、トラックの下で雨宿り

学校からの帰り道、自転車で Rte de Rufisque を北上していたら、突然のスコールに見舞われた。さっきまでの痛い日差しはどこへやら、バケツをひっくり返したくらいじゃ済まない土砂降りにうろたえていると、先ほどまで日陰でだらだらと井戸端会議をしていた…

「携帯の電源を切れ!」

ギニアビサウの≪Gabu ガブ≫ を後にして、隣国ギニアの≪Labé ラベ≫ へと向かう。今回も定員7名の車に12人が無理やり詰め込まれた。そして「(色んな意味で)危ないから」という理由で、一番後ろの席に案内された。 設計段階で全く想定されなかったであろう数…

エボラに脅えて銃声に怯えて

タンザニアのキゴマからミニバスに乗って、ブルンジの首都『ブジュンブラ』へ。 国境を越えてブルンジに入国したあたりから道が険しくなってきた。カーブだらけの山道をスピード全開で容赦なく進んでいくドライバー。車内には子どもが何人かいて、そのうちの…